「大本山永平寺での研修 」(リレーブログ7/28より)
2016.10.05今日は園長です。ただ今福井県の曹洞宗大本山永平寺へ、本山研修に来ています。庄内地区の曹洞宗寺院の檀信徒総勢約130名の引率です。昨日の早朝に庄内を大型バス4台で出発し、午後に永平寺到着。上記のスケジュールに従い、昨日は夜9時までびっしり研修、今朝は3時起床で坐禅、法堂でのお勤め、諸堂拝観、朝食、法話と続き、9時半頃、全日程無事終了しました。修了証をもらった皆さんは、大変晴れやかな表情でした。深山幽谷に位置する永平寺。外は暗い中、法堂でのお勤め中に鳥のさえずりと共に徐々に夜が明けてくる清々しさは、今も昔も一緒です。
10万坪の広大な敷地内(東京ドーム8個分)で、約200名の雲水(修行僧)が修行中です。彼らの姿は撮影禁止で紹介できません。私も24年前、この地で2年間を過ごしました。51年の人生の内たった2年間なのですが、強烈な体験ゆえに鮮明に記憶が残っています。雲水達のキビキビした動きを見て、かつての自分の厳しく辛いながらも、同期同士で互いに励まし合った日々を思い出しました。24時間一緒なので、互いの良い面、悪い面を嫌という程見せつけられギスギスした関係にもなりますが、それを乗り越えると、戦友のような肉親以上の存在になるのでした。
私は会社勤めを経て上山したので、ほとんどの修行僧が年下でした。しかし、年齢は関係なく先に上山した者が絶対的存在。不器用な私はなかなか公務をうまくこなせず、年下の古参和尚から怒鳴られる毎日。寝不足や空腹も合わさって絶望的な気持ちだった私を支えてくれたのは、やはり同期の存在でした。彼らとのちょっとした冗談話が、明日の生きる活力になりました。
基本的に永平寺は、「自分のことは自分でする」、「同期が困っていたら助ける」です。ん~?どこかで聞いたことあるフレーズだ。そうだ!夏季保育で子ども達に言った言葉だ!何と、永平寺の修行僧と若草園児の信条は同じだったのだ(笑)。子どもも大人も大切なことは一緒ですね。
ということで、今の世俗の垢にまみれた自分に少し(かなり)恥ずかしさを感じながらも、24年経って、修行の意味を改めて考えることができた2日間でした。ありがとうございました。