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佐藤初女さんの「森のイスキア」

2013年04月22日

 今週16日、青森県の岩木山の山麓にある「森のイスキア」という施設を、永平寺時代の修行仲間3名で訪れました。まだ周りに大分雪が積もっているその施設は、佐藤初女さんという方が、悩みや問題を抱え込んだ人たちを受け入れ、痛みを分かち合う癒しの場として長年運営されています。以前に初女さんの著書「おむすびの祈り」を読み、また龍村仁監督の『地球交響曲(ガイアシンフォニー)第二番』で初女さんが出演されている映像を見て大変感銘を受け、一度お会いしたいと思っていたところ、今回その機会に恵まれました。

 初女さんは今年92才になりますが、耳が少し遠いぐらいで、大変お元気です。「遠い所からよく来てくれましたねえ」と私達を手厚く迎えてくれました。敬虔なカトリック信者である彼女は、たくさんの悩める人々を救ってきた歴史があり、「日本のマザーテレサ」とも言われています。自殺願望が強…い人がこの「森のイスキア」に来て、彼女と話しているうちに元気になって帰っていったという例が数多くあります。

 その秘密は「食」なのです。彼女は悩める人が来た時に、自らが作った食事を提供するのです。手間をかけて作った心のこもったものを一緒に食べているうちに、今まで頑なに心を開かなかった人が、ポツポツと自分の境遇を話し出すそうです。
 「私は何も説得したり、解決しようとしたりはしません。ただ話に耳を傾け、一緒に食べます。最初全くしゃべらなかった人でも、徐々に悩みを打ち明けてくれます」と、初女さんは言います。

 私達にも手作りの食事を出してくれました。一品、一品がとても美味しくて箸が進みました。特に自家製の梅干しが入った温かいおむすびは、「おむすびの祈り」を読んでいたせいもあり、味わいながら心に沁みました。その日は施設のスタッフの方々も交え、夜遅くまで和やかにお話しました。翌朝帰る私達に、初女さんはまた温かいおむすびを3個ずつ持たせてくれました。

 『食は「いのち」だと昔から思っています。その後、「科学」でもあり「物理」でもあると理解しました。そして今は、食は「哲学」だと思うようになりましたうようになりました』。初女さんの言葉が印象的でした。

 佐藤初女さん、ありがとうございました。

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