山形県 酒田の幼稚園『若草幼稚園』です。
園内の様子や入園のご案内の情報をご紹介します。

幼稚園 〒998-0037 山形県酒田市日吉町1-4-34
TEL 0234-22-2132 FAX 0234-22-9740

ベビールーム 〒998-0062 山形県酒田市北新町1-1-58
TEL 0234-25-5191 FAX 0234-25-5192

保育への想い

心と心のキャッチボール

(おおぬませんせい)

おおぬま先生と子どもたち

 入園式から、約8ヶ月。泣いたり、笑ったり、怒ったり、悩んだり…。 様々な日々を共に過ごしてきたプレイスクール(預かり保育)の子どもたち。一緒にいると、 “仲間って素敵だなぁ”と、人のあたたかみを改めて感じます。また、プレイスクールは3歳児、4歳児、5歳児と様々な学年が一緒に生活をしています。そういった環境の中で “子どもと子ども”同士が、 “子どもと担任” がそれぞれ刺激しあったり、楽しさを共感しあったりして確実に、少しずつ成長しているように思います。

 入園当初は、慣れない環境への不安で、泣いたり、「帰る!」とプレイの部屋から飛び出して行ったり、担任からずっと離れられずにいたり…。そんな様子が見られていました。きっと子どもたちも心の中で沢山の葛藤があったことでしょう。その気持ちを受け止めたい、心からそう思いました。でもそう思っていてもなかなか心を開いてもらえず、焦ったり、表面だけを見てしまっていたり…。反省することが沢山ありました。しかし、毎日子どもたちと過ごすうちに、それではいけないと気づき、気持ちの持ち方を変えながらも、私自身葛藤する日々が続きました。毎日、保育室に迎えに行ったり、話をじっくり聞いたり、手を握ったり、抱っこしたり、そっと寄り添ったり、ちゃんと○○ちゃんを見ているよ、安心していいよ、焦らずゆっくりでいいんだよ、という気持ちを持ちながら、関わっていきました。しばらくたったある日のこと、保育室から、プレイの部屋に全速力で駆けてきて、元気な声で「ただいまー!」と子どもたちが帰ってきたのです。とても嬉しく、子どもたちをぎゅうっと力いっぱい抱きしめて、満面の笑みで「おかえり!」と迎えました。あの時の嬉しさは絶対に忘れられません。 でもこんなふうに子どもたちが安心感をもってプレイの部屋に帰って来れるようになったのは、周りの子どもたちの優しさや、思いやりがあったからでもあります。泣いて帰ってきた時には「大丈夫だよ。」と声をかけてくれたり、「どうしたの?」と心配したり、又、その子の布団を敷いてあげて、手をつないでそこまで連れて行ってあげたり、そんなあたたかさもきっと伝わったのではないかと思います。

一学期が終わり、夏休みが始まりました。幼稚園はお休みですがプレイスクールは夏休み中、毎日、朝からの生活となります。光ヶ丘プールに遊びに行った時のことです。みんなが水をかけあったり潜ったり、楽しく遊んでいる中、水が怖くては入れない。泳げないよ。としょんぼりしているA君。  無理強いすることなく、プールサイドでの水遊びから始まり、励ましたりしながら、少しずつ、水にも慣れ、楽しさも感じてきました。そして数日後、いよいよプールに、足を入れてみました。すると、「気持ちいいね。」と以前より水への怖さが消えていました。次に、おなかまで一緒に入ってみました。手をつなぎながらだけれど確かにプールに入っています。そしてそれからは、今までの怖さは何だったんだろうと思うほど、プール遊びが大好きになって、また行こうねと言うくらい、へっちゃらになりました。あきらめず頑張ったことが、達成感につながり、それがいつしか楽しいと思えるようになる、それってすごいことだし、素晴らしいことだとですよね。
夏休み期間にかかわらず、プレイスクールでは、手作りおやつや、会食パーティーなどお楽しみも盛り沢山です。カレーパーティーの時は、子どもたちと一緒に野菜を切ったり、サンドイッチパーティーのときは具を混ぜたり、はさんだり役割を楽しんでいるようです。みんなが楽しめて、参加していると自覚できるように心掛けています。
くるみパーティーのときは、みんなでくるみを割ったのですが、その時になかなかできずにいた年少児を見て、年長児が「こうやってするんだよ。」と教えてあげたり、手伝ってあげたり。4月の頃は、年中時代、今まで頼りにしていた子どもたちが、小学校へ行き、自分たちが年長になったということに、戸惑ったりもしていた年長児。けれども今では、遊びを盛り上げたり、アイディアを出したり。さっと小さいこのお世話をしようとする姿も見られます。年長児の負担にならないようにと気をつけていますが、そういった成長を嬉しく思います。年中児は年長児に憧れを抱く姿が見られます。年長児のしていることに興味を持ったり、真似をしたり、やってみたいという気持ちが強くなっているのがとても伝わってきます。
年少児は一人で布団を敷いてみたり身の回りのことを自分でしようとしたり、年少なりに年中長の刺激を受けているようです。また、自分の好きな遊びを友達と、楽しむ姿も見られてきました。
誰かが困っていると、子どもたちが助け合ったり、心配したり…。年齢は違うけれど、お互い刺激しあったり、助け合ったりしているのです。思いやりってとても大事ですし、仲間って本当にいいなぁと改めて思います。

そして、現在、二学期後半、「ただいまー!」 「おかえりー!」とあたたかい雰囲気の中で自然に子どもたちとの掛け合いができるようになりました。プレイの部屋の中もとてもにぎやかです。

家庭的であたたかく、安心する場所でありたいという思いと共に、子どもたちと過ごす1日1日を大切に過ごし、その中で何かひとつでも学んだり、感じたり、吸収してほしいとな思います。そして、積み重ねになっていくように私自身努力しながらも、子どもたちと一緒に楽しく過ごしていきたいです。子どもから学ぶことはたくさんあるとよく言われますが本当にそれを、実感しています。

ひとりひとりとの“心と心のキャッチボール”。 時には的を外したり、戸惑ったり、受け止められずにいる時もあります。けれども、どんなボールでも必ず拾いに行って、その子の思いをしっかり受け止められるようにして行きたいです。 そして、いつまでも子どもたちとの“心と心のキャッチボール”を大切にしていける保育者であり続けたいと思います。

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