アメリカ研修 =アメリカでの出会い=
(おがわせんせい)
7月30日-8月6日、理事長先生を隊長に、他5名の職員がアメリカ研修に行って来ました。
初めての海外、うまく言葉が話せない…そんな不安と、アメリカとはどんな国だろう、どんな人達に出会えるだろうか…こんな期待を胸に、いざアメリカヘ出発。
現地では、昨年、持地院にホームステイをしたシーラさんとヘレンさん、そして、元酒田に住んでいたキング和子さんにお世話になり、計5園を視察することができました。
初めに訪ねた所は、シーラさんとヘレンさんの待つコロラドスプリングス。ここでは、二泊三日のホームステイという貴重な体験もしてきました。映画に出てきそうな家で、実際に生活文化に触れることができました。
コロラドでは4園を視察。どんな子ども達が待っていてくれるかな。日本のこども達のように元気に走り回る姿を想像し行ってみると、子どもの姿が見当りません。子ども達は、保育室の中で遊んでいました。4園中3園がこのように、保育室内で遊んでいるのでした。外に行くにも先生と決められた時間のみとなっていて、子ども達の遊びが制限されていました。安全面などを考え管理されているのかもしれませんが、元気に遊んでいる若草の子どもに比べ、決められたスペースでしか遊べない子ども達は、なんだか、かわいそうな気もしました。
4園目は、最初の3園と生活の背景が大きく違い、低収入者の子ども達が通う園でした。体育館を棚で区切り作ったような部屋で、今までの園とは違いオープンに遊んでいました。異年齢の子どものつながりも見られ、何でも興味を示し遊びにしてしまう姿は日本の園に近いものを感じました。この園の視察を最後に、シーラさんヘレンさんと別れ、キング和子さんの待つ、アリゾナ州メサヘと移動しました。メサは気温40度という高温の日が続いています。幸い湿気がない分救われましたが、とても乾燥した土地でした。
メサでは一つの園を視察してきました。ちょうど園外保育へ出かけるところでした。私達が園外保育と言ってイメージすることは、公園などに出かけることですが、さすがアメリカ、目的地もユニークで、ボーリング・映画館・美術館などへ行くのだそうです。文化の違いから目的も様々あり、おもしろいと思いました。
計5園を視察することと、もう一つの目的、「交流」も果してきました。アメリカの子ども達と一緒に遊べるようにと、若草でも人気のパッチンカード・折り紙で作ったピカチュウ(ピカチュウはアメリカでも大人気でした)そして、日本の伝統的な遊びとして、こまと羽子板をお土産として持って行きました。言葉だけではうまく触れ合うことができなくても、一つ、共通の楽しいものを持つことで、表情、動作などから、お互いに気持ちがつながっていくような気がしてきました。言葉にできなくても、心と心が通じ、同じことで喜んだり楽しんだりできた時には、何とも言えない感動がありました。
5園視察し、共通してみられたことがありました。まず、施設に出入りする時は必ず受け付けでサインをすること。これは、親でもしなくてはなりません。次に、州で定められた子どもの人数対教師の人数が厳しく守られていること、これらは、どの園でも、しっかり守られていました。また、いいなと思ったことは、保育室に入ると、保育のスケジュールや担任のプロフィールが紹介されてあり、一目で保育についてや、その先生について知ることができるようになっていたことです。ある園では、子どもの記録も親が手にして見ることができるようになっていて、日中見えない姿も見てもらえるようになっていました。親と共に子どもについて理解を深め協力し合って育てていく上で、いろいろなやり方があるのだなと思いました。
文化などの違いから、方針は様々違っていても、子どもを思う気持ちは同じだと思いました。子ども達が成長していく上で大切な事、アメリカにはない若昔の良さを見直し、保育にはげんでいきたいと思います。